ニキビ(尋常性痤瘡)は通常10代から20歳過ぎまでに発症する「思春期ニキビ」と、成人後も継続して「大人のニキビ」としてあとを引くものがあります。
特に30歳以降まで再発を繰り返す場合は、皮下組織に菌が潜伏化して発症すると考えられます。さらに顔面や前胸部、背中に広範囲に拡大した「広範ニキビ」は極めて治療が困難で、一般に行われている局所療法では病状のコントロールが難しいとされています。
ニキビ菌(Propioni Bacterium)は誰にも存在する、いわば身体の常在菌の一つであるとされており、その菌体と血液中の抗体とが抗原抗体反応の結果起きた炎症を制御できる機構が、体内でうまく作動しているか否かにかかっているとされています。そして、身体の免疫がそれを上手に制御できないと、菌の増殖とともに炎症がひどくなると考えられています。
この状況に対して、私たちはニキビ菌由来の合成ペプチドを用いてさらに身体に抗原刺激を加え、体内に免疫の寛容状態を誘導することができれば、過剰な炎症反応が徐々に沈静化してニキビの改善につながると考えています。
ニキビは「アクネ菌」「余分な皮脂」「ターンオーバーと毛づまり」の3つの要素が原因で発生します。
アクネ桿菌(あくねかんきん)は皮膚に非常に多く存在する皮膚常在菌で、ニキビ発生の原因です。アクネ桿菌は嫌気性(増殖に酸素を必要としない生物)細菌のため、酸素のない皮膚の奥に生息します。また、皮脂を好むため、詰まった毛穴の中で皮脂を栄養として過剰に増殖します。毛穴につまった皮脂や角質の塊のことをコメド(角栓・面皰(めんぽう))と言い、これがニキビです。
生理やストレス、食生活からくる、ホルモンバランスの乱れが原因の一つと考えられています。ホルモンバランスの崩れから、男性ホルモンの分泌が活発になると皮脂分泌量も増加傾向なり、ニキビを発生させる原因となってしまうのです。
角質はお肌を外から守るバリアの役割を担っており、皮膚の奥で生まれた細胞が、表面へと押し出されて角質となり、最終的にアカとなってはがれ落ちるというサイクルが繰り返されています。これをターンオーバーといい、28日周期で繰り返すのですが、乾燥や、ホルモンバランス等で、そのバランスが崩れると、古くて固い角質が何時までも肌の上に残り、毛穴をふさいでしまいます。さらに毛穴の内部に古い角質がたまるようになると、分泌された皮脂と混ざり合い「角栓(コメド)」と呼ばれるフタとなり、毛穴を詰まらせてしまうのです。
皮膚の奥で生まれた細胞が、表面へと押し出されて角質となり、定期的にはがれ落ちていくターンオーバー(通常は28日周期)が繰り返されており、皮脂線からでる脂も毛穴から排出されています。
皮脂が完全の出口につまり、古い角質角栓(コメド)となり毛穴がふさがれてしまった状態です。
皮膚に白く小さな突起なので、見落とすこともあります。
まだ、炎症はおきていませんが、アクネ菌は増殖しています。
白ニキビが進行すると黒ニキビとなります。
白ニキビ同様にまだ炎症は起きていません。
一般的に一番多くみられるタイプで、黒くなるため気になる方も多いですね。
毛穴に詰まった皮脂が押し出されて空気に触れると黒く変色します。これが黒ニキビのできる原因です。
過度のピーリングや指でつぶしたりすると悪化することがあります。
何度も繰り返したり、範囲が広がっていく場合は、早めに医師に相談しましょう。
アクネ菌が増殖し、炎症を起こし赤く腫れた状態です。この状態のまま放置するとニキビ跡が残る場合があります。
指で無理やり潰すと、傷が残りやすくなります。早めに医師に相談ください。
ニキビワクチンはこのアクネ菌の増殖を抑えます。
赤ニキビ悪化し、が毛包に、脂質が溜まり、アクネ菌が繁殖、そのアクネ菌に対して免疫応答が起こり、膿が形成されます。 その膿が形成・貯留されている状態です。
アクネ菌だけでなく黄色ブドウ球菌も繁殖され、膿をもっています。この状態のニキビを潰すと、かなり傷となる可能性が多くなります。
頻繁にできる場合は、早めの医師の相談をどうぞ。
ニキビワクチンにて抑えることができます。